ゆめをかなえるゆうえんち
みんなでゆうえんちにやってきた赤ちゃんたち。
ゆうえんちはいつでもさいこうだけど、今日はとくべつに楽しみなことがありました。
小さい赤ちゃんたちもはじめてゆうえんちにきたのです。
「いっぱいのりものにのろうね。」
ショコラウサギの赤ちゃんのクレムやビスケットクマの赤ちゃんのノアは、小さい赤ちゃんたちに話しかけて、すっかりお姉さん気分。
ところが、ぜんぶののりものにいっしょにのりたかったのに、クレムたちでは、小さい赤ちゃんたちを、高いところまで連れていけません。
小さい赤ちゃんたちは高くのぼったのりものを、きょうみしんしんで見上げています
「ちいさいあかちゃんもいっしょにのりたいな……。」
「そしたら、もっともっとたのしいです。」
ノアとクレムがぽつりと言ったのを、聞いていたのはパンダのお父さんのウォルター。
「そうだね。どんなのりものがあったらいいかな?」
ウォルターにきかれて、
「えーとね、ばしゃと、ひこうせんも!」
「たのしいパレードもしたいです。」
クレムたちがつぎつぎと出した楽しいアイデアを、ウォルターはうなずきながら聞いていたのですが……。
それから、しばらくして、ウォルターがみんなをゆうえんちにしょうたいしてくれました。
もちろん、小さい赤ちゃんもいっしょです。
「生まれかわったゆうえんちへようこそ!」
「わあ、すごいですー。」
あたらしくなったゆうえんちには、小さい赤ちゃんものれるのりものがいっぱい。
さいしょはちょっとびっくりしていた小さい赤ちゃんたちも、すぐに飛行船や汽車が大すきになって大はしゃぎです。
いっぱいあそんだ、夕方。
おしろの時計が5時ぴったりをさしたとき、「さあ、おまちかねの時間がはじまるよ。」
ウォルターの声をあいずに花火があがり、音楽がなりひびいて、パレードが始まりました。
おしろの門からあらわれたのは、プリンセスになったクレムと、王子様になったノア!
ハスキーの小さい赤ちゃんのドレイクや、ぺルシャネコの小さい赤ちゃんのブレアも、ドラゴンやペガサスになって大よろこびです。
赤ちゃんたちのゆめをかなえたゆうえんち。
みんなのしあわせいっぱいのえがおが、今日もキラキラかがやいています。