お友だちになってね
(ヒツジのふたごちゃん)
ヒツジのふたごちゃんショーンくんとショーナちゃんはこうきしんいっぱい、元気いっぱいのふたごの赤ちゃん。
新しいことや楽しいことが大すきで、毎日、やさしいお兄ちゃんのウィントンくんやお姉ちゃんのローナちゃん、エマちゃんにあそんでもらって、ごきげんです。
ある日のこと、村の赤ちゃんたちが広場に集まっていっしょにあそぶことになりました。
「ショーンくんとショーナちゃんもつれて行こう!」
「きっとよろこぶね。みんなとなかよしになれるといいね。」
楽しみにしていたウィントンくんとローナちゃんですが、ひとつしんぱいなことがありました。
じつは、お兄ちゃんとお姉ちゃんはとてもはずかしがりや。
ほかの子になかなかうまく話しかけることができません。
「ぼくたちがじょうずにしょうかいしてあげられなくて、ふたごちゃんにお友だちができなかったらどうしよう。」
「ふたごちゃんがさみしくならないように、なんとかしなきゃ。」
そこで、ふたりはすてきなアイデアを思いつきました。
「花たばをたくさん作って、そこにメッセージをかいたリボンをむすびつけたらどう?」
「それをみんなにわたしてメッセージを読んでもらうのね。」
そうすれば、じょうずに話せなくても、言いたいことがわかってもらえるにちがいありません。
ふたりが夜おそくまでかかってリボンにかいたメッセージは、
「ぼくはショーンです。歌をうたってもらうと、うれしくておててをパチパチします。」
「わたしはショーナです。ふうせんがだいすきです。」
「いっぱいあそぼうね。」
「なかよしになりたいです。」
などなど……。
広場であそぶ日、ウィントンくんとローナちゃんは、両手いっぱいの花たばをあつまってきたみんなにわたしていきました。
「わあ、かわいい。ありがとう。」
花たばをうけとってくれたみんなは、リボンのメッセージをよんでにっこり。
「ショーンくん、ショーナちゃん。こちらこそよろしくね。」
そして、ショーンくんとショーナちゃんのまわりにみんながきてくれて、いつのまにかふたごちゃんとウィントンくんたちは広場の人気ものになっていたのです。
「ふたりとも、よかったね。」
はずかしがりのお兄ちゃんお姉ちゃんをよそに、にこにこ笑顔でどんどんお友だちをつくっていくふたごちゃんなのでした。