ハスキーファミリーのスーパーカー?

(ハスキーファミリー)

ハスキーのお父さん、ヴィンセントさんはカーデザイナー。
そして、ヴィンセントさんのデザインをすてきな車にしあげてくれるエンジニアは、お母さんのアヴリルさんです。
ふたりが作る車はさいこうにかっこよくて、赤ちゃんからおとなまで、だれもがここちよくのれると大ひょうばんでした。
子どもたちのハイデンくんとポーリーンちゃんにとって、そんなお父さんとお母さんは、あこがれのまとです。

ある日のこと、村じゅうに、
「ヴィンセントさんとアヴリルさんが新しい車を作るらしい。」
といううわさがながれました。
「そう。今までで1番、よろこばれる車を作りたいんだ。」
と、顔をよせあって話しこむヴィンセントさんたち。
ハイデンくんたちもなんとかお手つだいがしたくて、車のデザインを考えてみることにしました。

「風をびゅんびゅんきって走る車がいいわ!」
さっそくアイデアを思いついたのは、自転車でもスピードを出すのが大すきなポーリーンちゃん。
めずらしい花や木をさがすのがしゅみで、しょくぶつ学者をめざすハイデンくんは、
「花や木の葉をかざったらどう?」
と、車のドアややねいっぱいに花や葉っぱをつけました。

ところが、ふたりともデザインだけにむちゅうになりすぎて、たいせつなことをわすれていたようです。
「しまった、タイヤとハンドルをつけるのをわすれちゃった!」
「これじゃ、ダメだね。」
すっかりしょげてしまったふたりですが、それを見たヴィンセントさんとアヴリルさんは、
「なんてすばらしいアイデアだ!」
「ありがとう。これでさいこうの車ができるわ。」
と、大はりきり。

こうして車ができあがった日、村じゅうのみんながあつまって見つめるなか、おひろめされたのは……
きれいな花がデザインされた、みつごちゃん用のかわいいソリ!
「えーっ! 作っていた車はソリだったの?」
おどろくみんなに、
「そう。子どもたちのことを考えた、とくべつな車だよ。」
もちろん、ハスキーのみつごちゃんはソリに大よろこびです。
ひっぱってあげると、キャッ、キャッとよろこんで大もりあがり。
そのうえ、3にんでくっついてのっているうちに、ついウトウトしてしまうここちよさです。
このソリはハスキーファミリーのさいこうけっさくと、またまた大ひょうばんになりました。

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