みつごちゃんのお気に入り

(ペルシャネコのみつごちゃん)

ペルシャネコファミリーのみつごちゃんは、一家の人気者です。
家族みんなにあやしてもらって、みつごちゃんはいつもにこにこ。

じつは、お父さんもお母さんも、ふたごの女の子たちも、全員が心の中で、
(みつごちゃんをあやすのは、わたしが一番じょうず。)
と、思っていました。

ダンスがとくいなお父さんは、
「みつごちゃんは歌とダンスが大すきなんだよ。ぼくのおどりを見ていると、音楽にのってすごく楽しそうだからね。」
と、じしんまんまん。

お父さんのダンスにあわせて、みつごちゃんがパチパチ手をたたくのを見て、ますますステップにみがきがかかります。

星座ずきのお母さんは、
「赤ちゃんたちは星を見るのが大すきなのよね。」
と、星の見えるまどべにゆりかごをおいて、みつごちゃんに星座の話をするのがお気に入り。

みつごちゃんがねむりについたあとも、
「それから、あの星はね……。」
と、星の話がとまりません。

「みつごちゃんはおさんぽするのが、一番すきなのよ。」
と、いつもみつごちゃんを外にに連れていってくれるのは、お姉ちゃんのペルシャネコちゃん。

いっしょにきもちのいい風にふかれたり、青空にうかぶ雲を見上げたり、葉っぱがゆれる音を聞いていると、とってもしあわせなきもちになれるのです。

「だから、みつごちゃんをあやすのはわたしが一番とくいよ。」
「ぼくが一番とくいだよ。」
という話を、みんなからそれぞれ聞いた妹のペルシャネコちゃん。

(つまり、みんながみつごちゃんをあやすのが大すきで、とくいなんじゃないかしら。)
と、おもしろく感じながら、いいことを思いつきました。

妹のペルシャネコちゃんはきかいいじりが大とくい。
(お父さんとお母さんとお姉ちゃんのあやしかたを、ぜんぶあわせたきかいができないかしら。)
と、やがて作りあげたのは、すてきなベビーメリー。

おだやかな風がふくと、きれいな音がして、空をめぐる星座のようにまわりをてらしだすのです。

さっそくベビーメリーをベッドにつけてみると、さいしょはみつごちゃんはびっくり。
でも、風がふいて、音楽といっしょにまわりだすと、三人とも大よろこびです。

それを見た家族のみんなも、思わず顔を見合わせてにっこり。
家族のえがおにかこまれて、しあわせそうなみつごちゃんでした。

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