ふたりでいっとうしょう

(ペルシャネコの女の子・ホワイトいもうと)

ふたごのペルシャネコの女の子は大のなかよし。
でも、ふたりのしゅみはそれぞれちがいます。

お姉ちゃんは空や雲やしぜんが大すきですが、妹のペルシャネコちゃんはきかいいじりにむちゅう。
ピアノがきれいな音を出したり、エレベーターが動いたりするしくみに、きょうみしんしんです。

村のみんなは、いつもきかいをいじったり、むずかしそうなせっけい図を見ている妹のペルシャネコちゃんのことを、ちょっとおとなしい女の子だと思っていました。

でも、お姉ちゃんと話すときはとってもおしゃべり。
お姉ちゃんは妹のペルシャネコちゃんが作るきかいの話を、いつもねっしんにきいてくれるのです。

そんなある日のこと、学校でけんきゅうはっぴょうのコンクールが開かれることになりました。
「わたしは、せいざについてしらべたことをはっぴょうするわ。」
と、はりきるお姉ちゃん。

妹のペルシャネコちゃんは、
「お姉ちゃんのはっぴょうのお手つだいをしたいな。」
と、いろいろ考えました。

そして、ついに、
「いいこと思いついた!」
と、あるきかいをむちゅうで作りはじめたのです。

その夜、ペルシャネコさんの家の子ども部屋には、いつまでも明かりがついていました。
こうしてやっとかんせいしたのは、せいざをうつすきかいです。

コンクールの日、お姉ちゃんのはっぴょうがはじまると、教室いっぱいにうつくしいせいざがうつしだされました。
「わあ、きれい!」
と、学校のみんなは大かんげき。

お姉ちゃんのはっぴょうはみごと1とうしょうにえらばれました。
妹のペルシャネコちゃんは、大まんぞくです。

そして、クマ先生からメダルをもらうとき、お姉ちゃんはそのメダルを妹のペルシャネコちゃんのくびにかけて、こう言いました。
「これは妹が作ってくれたきかいのおかげです。この1とうしょうは妹にあげたいです。」

そのことばとみんなの大きなはくしゅに、妹のペルシャネコちゃんはうれしくてむねがいっぱい。

「ふたりが1とうしょうだね。」
と、もういちどクマ先生からふたりにひょうしょうじょうとメダルがわたされました。

「おめでとう!」
お友だちみんなのはくしゅにつつまれて、ふたりは声をそろえて、
「ありがとう!」
いきもぴったり、なかよしのペルシャネコの女の子たちです。

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