おいしいものだーいすき
(マシュマロネズミの赤ちゃん)
マシュマロネズミの赤ちゃんは、
お父さんが作るおりょうりが大すき。
お父さんがおりょうりをはじめると、
キッチンいっぱいにいいかおりがひろがって、
やがてまほうのようにおいしいごはんができあがるのです。
「すごいな。おとうさんみたいになりたいな。」
そう思った赤ちゃんは、
お父さんにこんなことをたずねました。
「おとうさんは、
どうしてこんなにおいしいごはんがつくれるの?」
すると、お父さんはにっこりわらって答えました。
「おいしいものを作れるのはマーケットに
おいしい食ざいがあるおかげだよ。」
「うん、わかった!」
そこで、
こんどはマーケットにつれていってもらった赤ちゃん。
「マーケットには、なんでおいしいものがいっぱいあるの?」
と、店長さんのお母さんにたずねると、
お母さんもにっこりわらってこう答えました。
「マーケットにおいしい食ざいがあるのは、
畑でおいしいおやさいを作ってくれるおかげよ。」
つぎに、赤ちゃんが畑につれていってもらうと、
クマさんが畑しごとをしていました。
そして、クマさんに、
「どうしてはたけでおいしいおやさいがつくれるの?」
とたずねると、
クマさんはちょっと考えてからこう答えたのです。
「やさいがおいしいのは、
元気なみんなが食べてくれるからだよ。」
ちょうどそこに通りかかったのが、
みるくウサギのお父さん。
話をきいたみるくウサギさんが、
「じゃあ、一番元気になるところに行こうね。」
と赤ちゃんをつれていってくれたのは、
大すきなようちえんです。
赤ちゃんはさっそくほかの赤ちゃんたちと
元気にあそびはじめました。
ようちえんからの帰り道、
赤ちゃんは今日のできごとをお父さんと話しました。
「おおきくなったら、マーケットにいって、
はたけにいって、おいしいものたくさんつくるの。」
「それは楽しみだね。」
と、お父さん。
そのとき、赤ちゃんのおなかが、グーっとなりました。
いっぱいいっぱいあそんで、
もうおなかがぺこぺこです。
マーケットも畑もいいけれど、
やっぱり今はすべりだいやブランコ、
それにお父さんが作ってくれるおりょうりが一番です。
「お家に帰って、たくさんごはんを食べようね。」
お父さんの言葉に赤ちゃんは元気よくうなずきました。