ふたりはさいこう!
(マシュマロネズミの女の子)
マシュマロネズミの女の子は計算が大とくいです。
算数のテストではいつも1番。
「マシュマロネズミちゃん、すごいなあ。」
と、お友だちみんなにほめられると、
「そんなことないよー。」
マシュマロネズミちゃんはてれくさくてたまりません。
マシュマロネズミの子どもたちは
そろっておてつだいが大すき。
赤ちゃんたちをあそばせるのもじょうずです。
おやつのときは、
マシュマロネズミちゃんがとくいのあん算で、
「クッキーはひとり3こずつね。」
と、さっとわけてあげて、
マシュマロネズミの男の子にかんしんされています。
マーケットのおてつだいでは、レジよりも速く計算をして、
みんなにほめられていました。
マシュマロネズミくんは、
「すごいなあ。ぼくは計算がにがてだから……。」
と、かんしんするばかり。
「そんなことないよー。」
と、マシュマロネズミちゃんは言っていたのですが……。
そこにクマのお母さんがやってきて、
マシュマロネズミちゃんにこんなたのみごとをしました。
「この前すすめてくれたやさいがとてもおいしかったから、
今日も同じものをくださいな。」
それをきいて、こまってしまったマシュマロネズミちゃん。
じつはマシュマロネズミちゃんはちょっとわすれんぼう。
この前すすめたやさいがどうしても思い出せません。
すると、となりにいたマシュマロネズミくんが、
さっとしなものをとりだして、
「この前クマさんが買ってくれたやさいは、
これとこれだよね。
あと、チーズがこの3しゅるい。」
と、クマさんにわたしてくれたのです。
クマさんがよろこんで帰ったあと、
「ぜんぶおぼえていたなんて、すごい!
わたしはすぐわすれちゃうのに。」
と、こんどはマシュマロネズミちゃんが
かんしんするばんです。
「そんなことないよ。」
と、はんたいにてれくさそうにわらうマシュマロネズミくん。
計算がとくいなマシュマロネズミちゃんと、
きおく力ばつぐんのマシュマロネズミくん。
「いっしょにいれば、いつでも安心ね。」
「ふたりいっしょでさいこうだね。」
なかよしのふたりはうれしそうに顔を見あわせて、
にっこりとわらいあいました。