しあわせになれるドレス

ショコラウサギのお姉さんは、
人気のドレスデザイナー。

くるみリスのお母さんと女の子が
ドレスを買いに来たときのことです。

お姉さんが、
かわいいピンクのドレスをすすめると、
「どうしてわたしのすきなドレスがわかったの？」
と、くるみリスちゃんは大よろこびでした。

また、あるとき、お姉さんはメイプルネコのお母さんに、
メイプルネコの女の子のドレスをたのまれました。

「メイプルネコちゃんのたんじょう日はいつ？
すきなお花はなんですか？」
お姉さんはメイプルネコさんにいろいろたずねました。

こんなふうに、お姉さんは
みんなのすきな花やたんじょう石をつかって、
そのひとにぴったりのドレスをデザインしてくれるのです。

そんなお姉さんの楽しみは、お友だちとのおしゃべり。

トイプードルのお姉さんやシルクネコのお姉さんと、
それぞれのしごとの話がはずみます。

「ドレスだけではなくて、ドレスを着たときの
しあわせなきもちと時間をプレゼントしたいの。」

ショコラウサギのお姉さんのことばに、
ふたりも大きくうなずきました。

ある日、ショコラウサギちゃんから、
お手紙とブローチがとどきました。

「お母さんにすてきなブローチをかってもらいました。
このブローチにあうドレスを作ってください。」

お姉さんは、
すてきなブローチをもらってよろこんでいる
ショコラウサギちゃんのえがおを思いうかべて、
思わずにっこり。

「もっともっとしあわせになるように、
すてきなドレスを作ってあげたいな。」

はりきるお姉さんは、時間がたつのもわすれて、
ドレスのデザインにむちゅうになりました。

（ショコラウサギちゃんがすきなものはなにかしら？）

そして、
とってもすてきなアイデアを思いついたのです。

お姉さんがショコラウサギちゃんにおくったのは、
お母さんといっしょにお出かけできるセットのドレス。

ふたりはさっそくドレスを着て
街にあそびに来てくれました。

「お姉さん、ありがとう！こんなドレスがほしかったの！」

うれしそうなショコラウサギちゃんたちを見て、
お姉さんもとってもしあわせなきもちになりました。